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モンストスタジアムの大会考察ブログです

【仙台】妖光の狐少女

 こんにちは隹ナムです。10月27日に開催された仙台大会の考察をしていきたいと思います。今回はタイムアタックラウンドに使用された妖光の狐少女についてです。

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タイムアタックラウンド

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※TA順位表。東京大会上位陣が仙台でも速さを見せつけた。前回最下位に沈んだ練習不足。が復調の兆しを見せる。

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タイムアタックラウンド上位4チームの編成及び手数表です。

残念ながら下位4チームは映像が残っていないので分析できません。

 

上位4チームはそれぞれ戦略は違うものの全て16手でフィニッシュ。

1位GVの編成は東京大会と大きく変わらず、内容を詰めてきた形。大きなミスもなく打ち出しの速さと安定感に磨きがかかっていた。

3位の今池壁ドンズαは東京大会ファイナルで圧倒的早さを見せつけた布陣。GVとのタイム差は劣勢だったが、14手で終えれば逆転1位の流れだった。しかし、14手目マモンのSSでまさかのゲージミス。獣キラーMが発動せずボスを倒しきれなかった。

 

ここで注目したいのが4位練習不足。と2位はなっぷだ。

 

まずは4位の練習不足。

編成は今池壁ドンズαと同じマモンSSでのフィニッシュを想定している14手編成。

注目したいのは5手目みき選手のルート(赤線)である。今までは青線のルートで右側に止まるシンプルなルートが主流だ。なぜなら減速が激しい魔導師の4体処理で余計なヒットをしてしまうと、最後まで届かない可能性が高いからだ。

そこをあえて上壁を使い、左から当たりに行く事によって左側で止まる事に成功している。なぜ角度的にも難しく、少しでも魔導師に当たれば届かなくなるルートを取るのか。

それは、左側で止まる事によってバトル5での魔導師と天使の処理が楽になるからである。

写真右側のはバトル5の配置だが、バトル4のイレバンによってカグツチが上に行ってしまっていて想定している配置ではない。本来は魔導師横の緑丸のところにいると思ってほしい。

従来通り右で止まっている青丸の位置からスタートするとカグツチの友情を出しながら魔導師を一筆書きするのが難しくなってしまい1体残ることが多い。しかし左で止まった赤丸からスタートするとLeadが魔導師を一筆書きするルートが取りやすく、カグツチの友情で天使も処理できる。これがバトル3で難しいルートを選んだ理由だろう。

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前回、非常に不本意な結果に終わってしまった練習不足。だが、深いクエスト考察と巧みな試合運びで復調の兆しを示した。

 

次に2位のはなっぷだ。

貫通・反射・貫通・反射の編成が基本の妖光の狐少女において、貫通4で組んだ変則的な編成だ。

この編成、失礼を承知で言うともはや変態である。いや、いい意味で

エストの構成上、反射と貫通を交互に使用しなければいけないのだが、ミスが出ると撃種の違いが仇となり、持ち直すのに時間がかかってしまう。それを解消しようと思った時に「貫通4」という選択は特段奇抜でもなんでもない。

しかし、貫通4だと反射で挟まって倒すことを前提に配置されているバトル1の鬼、バトル2・3のガスマスクはHPが高く処理が非常に難しい。手番のズレによる遅れよりも、鬼やガスマスクに手間取る方が時間がかかる。

そこではなっぷがとったのが、「刹那に剣アイテムを取らせて放電に頼る」という手法だ。

ここで、普通のストライカーならば「なんだ刹那か」「刹那はずるい」「プロが刹那とか草」と思うだろう。私もこの編成を見た時、「なるほど刹那か、簡単そうだ」と思った。

・・・と思ったのだが、この編成を試してみて後悔した「簡単じゃないし、早くもないじゃないか・・・」と

そう、この編成は「刹那に剣取らせて当たればOK」なんていう生易しい編成ではなかった。もはや変態と言える難易度で、これを本戦に持ってくるはなっぷはどうかしてるとさえ思った。いや本当に良い意味で

この編成は1〜4手目が非常に難しく安定させられない。前提として「剣をとった刹那でも、放電だけではガスマスクは倒せない」ということを覚えておいてほしい。

 

まずバトル1

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1手目は通常のルートと一緒、なのだが一つポイントがある。魔導師を倒し下へ帰ってくるとき、上の魔導師(赤丸のところ)だけ掠めて減速をすることだ。そうしないと孫尚香はスピードが早く、青丸で停止できない。なぜ青丸で停止しなければいけないのか。それはトライデントレーザーの根元を鬼の弱点に当てるためだ。このトライデントレーザーの火力が貫通のみで鬼を倒す要となるのだ。

まず、この1手目で心が折れそうになる。当たらないでも無く、両方掠めるでも無く、片方だけ掠めなければならないのは思ったより難しい。

そして2手目。斜めにルートをとって刹那で剣を取り、孫尚香の友情を使って鬼を倒す。当然自分も弱点にしっかり当たらなくては倒せない。ここで重要なのが刹那の停止位置だ。次の3rdピノキオはスピードが非常に遅い。下の画像を見てもらうと、刹那が右下に止まっているが、これが真ん中だったり、左上だったりしたらどうだろうか。

刹那を触りながら孫尚香まではおそらく届かない。2手目は必ずピノキオが刹那と孫尚香両方触れるところに停止させなければならない。

初期配置による角度の違いや鬼の判定で停止位置が大きくズレてしまう。非常にシビアな1打だ。

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3手目もスピードの遅いピノキオで難しいショットを決めなくてはいけない。

先ほども説明したが、「ガスマスクは放電だけでは倒せない」というのが厄介だ。ここでピノキオは刹那に当たりながら孫尚香まで触りに行くのだが、スピード的にはギリギリだ。しかも放電が最初に当たるハンシャインもダメージが足りないので他の手段でダメージを与えなくてはならない。

孫尚香の位置も重要で、画像の停止位置よりも左にいた場合、近くの敵の中心に向かって飛ぶ性質を持つトライデントレーザーは下向きになり左のガスマスクに当たらなくなってしまう。

放電の開始位置とトライデントレーザーの角度、この2つを考慮しピノキオで当たれる位置に停止する。針の穴を通すような立ち回りを要求される。

 

最後に4手目。大喬小喬で放電を発動させるのだが、ここも刹那の位置が悪いとうまく処理ができずにガスマスクが残ってしまう。試合のルートも簡単そうだがビットンに当たりすぎると減速して右のガスマスクまで帰ってこれずダメージが足りない。

 

ここまで針の穴を通すような立ち回りでバトル3まで4手という驚異的な手数で突破できるわけだが上の手数表で突破タイムを見てみよう。

そう、6手かかっているGVより遅いのだ、なんならバトル4の突破タイムは4チームで一番遅い。これは貫通タイプならではの問題で「挟まって止まる」ということが出来ないからである。以前の記事でも説明したが、スタジアムにおいて「早く止まる」というのは非常に重要なことなのだ。ここまで細心の注意を払って進める立ち回りが、従来の編成より遅い・・・もはや本末転倒である。心が折れそうだ

この編成のいいところは手番がズレてもリカバリーが容易なことだが、難易度とスピードを天秤にかけると採用するかどうか難しいところだ。

(追記)投稿後にはなっぷのLeadきよっぴー選手からこの編成は最速11手の12手目指しと教えて頂きました。11手・・・もはや凄すぎて理解不能ですが確かに計算上可能そうです。すぐに検証したいのですが、難しすぎて吐きそうです_(:3 」∠)_

11手想定なら2分前半、もしかしたら1分代ということも・・・この難易度でもそれだけ早ければ採用する価値は十分にありますね。難易度鬼畜ですが・・・さすがプロです。

 

ちなみにはなっぷの想定は15手だったと思われる。

12手目の大喬小喬で魔導師を処理した際、おそらく右にずらしたかったのだろう、左に少しズレてしまった事で小陸選手がメンバーに対し片手を挙げて謝っている様に見える。ここで右にズレていた場合、ピノキオの縦カンで倒しきることが可能だ。

しかし、ズレ無かった事で乙くん選手は赤線のルートをとっている。非常に難しいルートだがなぜ青線の様なラインを通らないのか不思議に思った人もいただろう。

これは剣を持った状態で弱点を殴るためだ。青ラインの場合、ヒット判定は「頭→弱点→剣→壁→頭」なのだ。剣をとった後に弱点の判定を拾えないのである。

対して乙くん選手のとった赤線のルートは「弱点→右壁→剣→弱点」で剣をとった後に弱点を拾えるのである。このルートを通らないと次の大喬小喬で仕留めるのが難しくなってしまう。

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果たして15手だった場合、TA1位は取れたのか。この鬼畜な編成を真似してブラッシュアップするチームは現れるのか気になるところだ。

しかし、前回のモンストダークネスピックといい、今回の刹那編成といいはなっぷのピック・編成は非常に面白い。チャレンジングな編成に今後も期待したい。

 

セミファイナル アラブルズvs今池壁ドンズα 

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セミファイナル一勝一敗で迎えた3戦目、勝てば決勝進出の大一番。

勝負は5手目、みんと選手が右上の魔導師を残してしまい手番が崩れたアラブルズが徐々に離されていく。バトル6でナポレオンの号令を使い、逆転に賭けたいアラブルズだったが、ヘラクレスがビットンに挟まっており、思う様に動かすことが出来なかった。

この魔導師を残してしまった5手目。魔導師を処理すること自体はおそらく難しくない。再現してみたが、この位置からV字で右下・左下・左上・右上の順で一筆書きすることが可能だ。しかし、ここで右上に停止してしまうとバトル5でビットンに囲まれてしまうのだ。天使処理はできるもののほとんど動くことが出来ず、1手損をしてしまう。

単なる角度のミスということも無くはないが、恐らくそこまで考えてのあの打ち方なのではないだろうか。

ただ、右上に停止せず、魔導師4体を処理する方法が見えないので、一体どんなルートを想定していたのか、気になるところだ。

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 幕張でのグランプリファイナルに続き今池壁ドンズαに2敗目を喫したアラブルズ。早々にリベンジを果たしたいが、ツアーのポイントを考えると決勝まで勝負を預けたいところだろうか。

 


【第2戦 仙台会場】モンスターストライク プロフェッショナルズ2018 トーナメントツアー

 

以上、仙台会場「妖光の狐少女」の解説でした。

この記事を読んだ後に、もう一度ツアー動画を見て、新たな発見をしていただけたら嬉しいです。

それでは次回仙台会場「翠緑の生命体編」でお会いしましょう

隹ナムでした