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モンストスタジアムの大会考察ブログです

【仙台】翠緑の生命体

こんにちは隹ナムです。

10月27日に開催された仙台大会の考察をしていきたいと思います。

今回は決勝ラウンドで使用された翠緑の生命体についてです。

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ベスト8 アラブルズvs【愛】獣神亭一門

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仙台会場バトルラウンド初戦は若いチームの戦いとなった。

東京のセミファイナルとほぼ同じ編成のアラブルズと、フェルメールをモルドレッドで代用し東京のTAで最速を出した時と同じ編成をとる【愛】獣神亭一門。

一言で言えば、アラブルズが完璧だった。想定通りの立ち回りを見せ、2分を切る圧倒的早さで勝利を掴んだ。東京でミスした3手目の全処理をしっかりと決め、8手目の中ボスに入っていく動きなど、中ボスが残してしまうこともある難しいところを本番でしっかり決めて見せた。9手目のガウェインのSSも配置したフェルメールを動かさずにカーマを処理する見事な立ち回りだった。

 

 だがこの完全試合は、他チームの編成を考えると獣神亭の考察不足も一因と言わざるを得ない。

想定手数10手のアラブルズに対して、想定手数11もしくは13手の獣神亭は部が悪い戦いだ。なぜなら、両者手数は違うがやることは変わらないので、アラブルズが断然有利なのだ。難しいバトル2やバトル4の全処理も打ち方は変わらないのでリスクは一緒だ。

確かに東京のTAでは獣神亭が13手で1位だった。しかし、大会的には今池壁ドンズαの12手2:04が最速である。ちなみにアラブルズはバトル2でミスがあったのでセミファイナル敗退となったが、10手を想定していることは想像に難くない編成をしていた。

そこから2週間。各チーム10手想定で来ることは予想できることである。現に仙台で行われた翠緑の生命体で各チームが選択したのは貫通タイプを3rdに置いた10手想定である。おそらく壁ドンズに対抗する為の10手想定だ。そこに13手編成を持ってきた意図はなんだったのだろうか。おそらくアラブルズは編成を見た段階でかなり余裕を持てたはずだ。

安定を求めた13手想定ならフェルメールやモルドレットのような火力は高いがワープがないキャラを編成する必要がない。東京のTA13手目はエンフィールドを処理した後に移動したボスの頭上でワンパンしている。頭上の弱点でワンパンするのであればワープ持ちキャラでも十分代用可能であり、道中ミスがあった時に邪魔にしかならず安定とは程遠い。

フェルメールやモルドレットはバトル6を1手で倒すためのピックなのだが、そのフェルメールをleadに置くということは必然的に9手または13手の立ち回りになる。今回の獣神亭のように貫通タイプをAnchorに置くとバトル4突破が8手目であり、バトル6で9手目フィニッシュは不可能だ。そしてもう一周した13手では遅い。11手でもフィニッシュ可能だが、ブラフマーの火力で果たしてボスワンパンが安定するかどうか・・・そしてそのワンパンをミスすると、ワープが展開して続くシュリンガーラとモルドレットでは倒しきれない可能性の方が大きい。結局、フィニッシュする為にはバトル6を2手でフィニッシュしなくてはいけない為、モルドレットでなければいけない理由はない。

安定感でも早さでも中途半端な編成となってしまっている。唯一長所があるとすれば、バトル1で初期配置をズラさない為、ミスの多いバトル2の全処理が安定するメリットはあるが、3手遅くなるデメリットと釣り合うかというと疑問が残る。

問題はピックでフェルメールを取られたことにより、10手フィニッシュが可能なのかどうかだが、検証してみた結果モルドレットでも十分10手フィニッシュは可能だった。つまり、フェルメールをピックしたアラブルズの優勢に見えるが、実は編成を変えれば完全なミラーゲームとなっていたのだ。もしミラーゲームの接戦となっていたら選手にかかるプレッシャーはまた違った元となっていただろう、どちらが勝っていてもおかしくない試合だった。

私はそんなにモンストが上手い方ではないが、それでもこの検証は簡単だった。この10手編成は13手編成に比べ特に難しいわけではなかった。

ここまでベスト8で姿を消している獣神亭だが、ツアーファイナル進出に向け次戦は何としても上位入賞を果たしたいところだ。

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※編成を変えればモルドレットでも十分ワンパン可能だった。

 

ベスト8 GVvsはなっぷ

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TA1位を獲得し、仙台でもいいスタートを切ったGVに対し、いきなりベスト8からぶつかっていくTA2位のはなっぷ。

ポイント差を縮める意図があるのか、もしくはTA3位の今池壁ドンズαを避けたのか、真意はわからないがこういうぶつかり方は見ていて面白い。

試合は序盤にGVが2手目の騎士処理でミスをしてしまい、はなっぷ優勢で進んでいく。

大きくリードを広げノーミスで進むはなっぷは7手目。まさかのゲージミスでブロックに弾かれてしまう。頭を抱える乙くん選手、なんだか九州あたりで見たことある光景である。ここで崩れたはなっぷは、なかなか立て直すことができずバトル6を迎える。

一方、かなり差をつけられてしまったGVだが、諦めずにはなっぷを追ってバトル6に35秒差で突入。

角度が厳しくユミルでフィニッシュ出来なかったはなっぷに対して、フェルメールのワンパンを狙うGVは間に入るが削りきれない。お互い中々削りきれない展開が続くが、最後はほぼ同時にフィニッシュ。0.679秒差という接戦でGVが逆転勝利を勝ち取った。

前回東京でも序盤優勢に進めるも、後半失速し危うい勝利を挙げたはなっぷ。今回はGVに僅差で差されてしまった。はなっぷはリードしたクエスト後半に弱いのだろうか。

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※ほぼ同時にフィニッシュ。決していい試合とは言い難いが最後は手に汗握る接戦だった。

 

セミファイナル GVvs練習不足。

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辛くもベスト8を勝利したGVと、プロになって初勝利を挙げた練習不足。の一戦。

GVはベスト8の3rd貫通編成から、東京で今池壁ドンズαが使用していた貫通2の12手編成を10手編成に改造した形だ。対する練習不足。は10手編成にマナを入れる選択をした。

ベスト8後に「急に編成を変えたのがよくなかった」と語ったGVはもともとこの貫通2編成を予定していたのだろうか。

GVはベスト8に続いてバトル1でミスが発生。なんとか食らいつくも初手の影響は大きく2大会連続のファイナル進出は叶わなかった。

 

練習不足。はそれまで硬かったチームの雰囲気が、非常に明るく良くなっていた。ベスト8での初勝利がチームの肩の力を抜いたようだ。

7手目でカーマの処理が残ってしまい、想定より2手多くなってしまったが、9手目のみき選手のスーパーショットで持ち直し、綺麗な流れで勝利を掴んだ。

 

注目したいのはこの練習不足。のマナ編成だ。

試合後なるふぉい選手は「マナ入れたのは最初の一手抜けのため」と語っているが、解説のS嶋氏も語るように1手抜けならば他にも選択肢はあったのだ。ではなぜマナだったのか。

このマナピックは最初の1手抜けのためではなく「バトル1・2を3手で絶対に突破する」ための編成だと私は思っている。

普通に見ているとマナのインボリュートスフィアで全処理しているように見えるが、友情に当たっただけでは騎士は倒せない。倒すには画像の赤線のルートを書き、マナを拾って、5反射し真ん中のカーマの間に入っている。そして間に入ったブラフマーがそのまま上がって騎士までダメージを入れなくてはいけない非常に難しいショットだ。

こんなショットが果たして安定するのだろうか。エースみき選手ならば可能かもしれないが、安定したとしてイレバンの可能性は捨てきれない。非常に危険な1手・・・ではないのだ。

このブラフマーの役割は1手抜けではない。マナに当たりさえすればカーマが全処理できる。それが最低限の仕事だ。

突破できれば良いし、突破できなくてもカーマは処理できているので、HPを半分以上削った騎士を倒せば良いだけ。なんなら頭上に入らなくてもマナに当たればバトル1突破だ。

そしてバトル1を1手抜けした場合、バトル2ではユミルは縦カンで右にズレながらカーマとエンフィールドを1体づつ処理。ウィンドで吸われた後、3rdのシュリンガーラで突破している。

これがバトル1で2手抜けだった場合、従来通り斜めに3反射して5体処理を狙う形となる。どう転んでも絶対に3手抜けする編成なのだ。そのために必要不可欠なのがマナだったのだろう。

 

ではなぜ3手抜けなのか、それは2ndのcyu_yan選手の負担を減らすためだと考えている。

本人も語っているが、闘会議や東京大会など、cyu_yan選手のミスで負けている。仙台でもベスト8で冥黒の女王2手目をミスしている。責任を感じたのか、丸坊主にしてくるくらいだ、胸中穏やかではないだろう。

だが、この編成ならば取り返しのつかないショットは要求されず2ndの負担は軽い。

 

もし、本当に「最初1手抜け」が目的で絶対に成功するとしたら、最速を狙って2ndはシュリンガーラを編成するだろう。そうすれば全体で1手・1手・3手・1手・2手・1手の9手で終われるからだ。わざわざ2ndでワンクッション置く必要がない。しかし、このワンクッションが各ショットの責任を軽くし、チームとして気持ちに余裕を持たせ勝利を掴んだと私は思っている。

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※この反射を安定させているとしたらさすがはプロだ。エースのみき選手ならばありえるかもしれない

 


【第2戦 仙台会場】モンスターストライク プロフェッショナルズ2018 トーナメントツアー

 

以上、仙台会場「翠緑の生命体」の解説でした。

この記事を読んだ後に、もう一度ツアー動画を見て、新たな発見をしていただけたら嬉しいです。

それでは次回仙台会場「冥黒の女王」でお会いしましょう

隹ナムでした