【福岡】ファイナル
こんにちは隹ナムです。
12月8日に開催された福岡会場を考察していこうと思います。
それでは今回は「ファイナル」編です。
福岡の決勝に駒を進めたのはゴールドチーム地元九州代表はなっぷ。勝てばランキング4位の4Sleepersを抜いてファイナル進出圏内に浮上。対するプラチナチームはツアーファイナル進出確定がかかる中部代表GV。ツアーファイナル進出はもちろんのこと、両者ツアー初優勝を賭けた戦いが始まる。
福岡会場の決勝戦はこれまでとは方式が変わっている。これまでとは異なり、決勝戦のクエストが事前に設定されていない。仙台や大阪のように観客投票もない。
福岡大会からはTA上位のチームが「クエスト選択権」か「ピックの先攻後攻選択権」を選ぶことができる。「クエスト選択権」は決勝3クエストを自分たちで選ぶことができ、自分の好きなクエストで戦うことができる。「ピックの先攻後攻選択権」は従来通りピックの順番を選ぶことができる権利だ。
福岡大会から導入されたこの方式は、最終戦名古屋大会の決勝や東京で行われるツアーファイナルでも採用されており、今後のツアー攻略の鍵を握ることになるだろう。
どちらが有利かは未知数。決勝に出場していないチームもこの選択がどう転ぶのか注目しているだろう。
福岡大会決勝でTA2位のGVが選んだのは「ピックの先攻後攻選択権」。全クエスト対策ができている対応力が求められるが、自分たちのペースでピックを選ぶことができ、これまで登場してきたクエストの大部分で好成績を収めているGVならではのチョイスではないだろうか。クエストを選べるといっても後攻不利なクエスト(代表的なところで言えばイザナミ)は選ばれず、必然的に選択クエストは限られてくる。従来通りピックの優位性を確保するのは堅実な戦い方だろう。
この選択はここまで先攻ピックで勝ち進んできたチーム同士ならば有利に働いたのかもしれない。しかし今回の相手はTA7位、ここまで全て後攻ピックで勝ち進んできたはなっぷ。後攻ピックでも何の問題もないはなっぷにとって、好きなクエストが選べる「クエスト選択権」を得られたことは渡りに船。
決勝BO3第1戦目、はなっぷが選択したのは絶対的な自信がある「炎撃の凶弾」
「赤刃の鬼将」で勝ち上がってきたGVにとっては本戦初挑戦クエストとなる。
第1戦目「炎撃の凶弾」
はなっぷは本日3度目の炎撃。編成はこれまでと変わらずカグツチがメイン。対するGVはモンストローズを軸に最終ピックで加速友情持ちの地獄ウリエルをチョイス。加速床が敵にも味方にもなるこのクエストで、加速友情がどう勝負を分けるのか。
それぞれ、順調なスタートを切ったかに見えたが、はなっぷはこれまでとは配置が大きくズレてしまう。初手に放ったナポレオンは、バトル4で中ボスにループヒットを決めるため、1手目の停止位置でステージ上側に残らなくてはいけないのだが、ステージ移動の際にM字のホミ吸の下側に飛んでしまった。この下側に飛んでしまったナポレオンに当たり、2手目のアルマゲドンは自身の加速副友情を発動。本来帰ってこないはずのカグツチの初期位置まで帰り、カグツチを大きく左にズラしてしまう。ここまで配置がズレるとクエストプランが総崩れになりそうだ。これまでのはなっぷは序盤好調でもクエスト後半で失速することが多く、勢いはよくてもリカバリーという点では不安があった。
しかし、地元福岡のはなっぷは一味違った。バトル3中ボス下から外れたカグツチを乙くん選手が見事中ボス下に入れ込む。削りきれはしないが8割を削る大ダメージ。手数はかかるがGVに大きなリードは許さない。意図的に配置ができていないバトル4も各キャラ悪くないところに収まっている。アルマゲドンで雑魚処理、カグツチでブロック端に乗っているカマエルをブロック内に押し込み、カマエルで中ボスループヒット、左上ブロックからわずかにはみ出たナポレオンに当たり残った雑魚まで処理。ここで流れを取り戻したはなっぷはそのまま順調にフィニッシュ。難関「炎撃の凶弾」で素晴らしい完成度を示した。
GVは順調にバトル3を突破したものの、7手目、8手目で加速床とブロックに遊ばれバトル4にかなりの時間を費やしてしまった。その後もループヒットで大ダメージを狙うが思うように行かず、第1戦を落としてしまった。
▲カマエルの1打で流れを取り戻す
第2戦目「水駆ける天叢雲の皇子」
1戦目に勝利したはなっぷが選んだのは、またしても難関のヤマトタケル。
これまで仙台で3戦、大阪で1戦行われたヤマトタケルだが、内2回はDOWNで決着がついている。本家モンストでおなじみのボス2壁ドンワンパンも決めたチームはおらず、プロといえども扱いの難しいクエストとなっている。
内容は諸事情により割愛しよう。上の手数表を見ていただければわかるが、「ハマる」と「放電」のオンパレード。無駄に長い上に面白くない。文字にすると面白くないだけで、決して試合内容が面白くなかったという訳ではないでの悪しからず。
特筆すべきは各バトルのクリアタイムだ。この勝負は決してGVが対策不足だったわけでも下手だったわけでもない。仙台・大阪と比べると驚くほどハイペースで勝負が進んでいた。
バトル3の突破タイムは仙台・大阪では1分台後半から2分前半。それが反射メインのはなっぷは1分半、GVに至っては1分だ。貫通編成で失速するバトル5でもGVは2分半ば、仙台では3分前半から3分後半で各チーム突破している。
突破タイムを比べると、今回のヤマトタケルがいかにハイスピードで繰り広げられたかお分りいただけるだろう。ハイペースで先行しているはずのGVだが、それを追うはなっぷも速いペースで追いかける。従来であれば十分なリードを確保できたはずのGVが焦るのも頷ける。両者、ヤマトタケルを相当準備してきている。これまでのヤマトタケルと画面を並べて見直してみるのも面白いかもしれない。
注目したいプレイは17手目、ハイペースで追い上げているのに、17秒差をつけられているはなっぷきよっぴー選手の1打だ。ここまでハイペースで追い上げて、なおリードされれば焦る気持ちが出てくるのだが、冷静に右上シールドンを処理。ダメージウォールの発動を防ぎ次のマモンがSSを打てるようにしている。チームで決めている動きではあると思うが、この速い流れの中でしっかり役割を果たし、先行するGVに息つく暇を与えなかったいいプレイだと思う。(12/20のニコ生でシールドン処理は壁ドンへの配置だということが判明しました。お詫びして訂正いたしますm(_ _)mひと大会前にここのDWで焼けた人いるからDW対策だと思うじゃんね(-.-;)y-~~~)
結果だけ見れば、GVのDOWNという決勝としては物足りない終わり方かもしれない。しかし、タイムまでしっかり見比べると決勝にふさわしい白熱したハイスピードバトルだった。
▲意外と忘れがちなシールドン処理。これまでここでシールドン処理をしに行ったチームはいない
ツアー第4戦ははなっぷが見事地元でツアー初優勝。
グランプリ九州予選でのあの発言以来何かとヘイトを集めるはなっぷ(乙くん選手)だが、配信にしっかり聞こえるくらい大きな声援があったし、優勝の時には涙を流す方も映っていた。
福岡大会ははなっぷにとってホームなのか?という疑問を開催前は持っていたが、福岡は「九州代表プロチームはなっぷ」の優勝に湧き上がり、暖かい拍手が送られた。
以上、ファイナル編でした。
それでは次回福岡会場「総括」でお会いしましょう
隹ナムでした