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モンストスタジアムの大会考察ブログです

【名古屋】セミファイナル

こんにちは隹ナムです。

12月22日に開催された名古屋会場を考察していこうと思います。

それでは今回は「セミファイナル」編です。

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セミファイナル第1試合 今池壁ドンズα vs GV

 セミファイナル第1試合は地元中部代表対決。これまで2回戦い、今池壁ドンズαの2勝勝ち越し。両者ツアーファイナル進出とツアーランキング1・2位が確定しているとはいえ、中部代表の覇権を賭けて負けられない1戦となる。

 

1戦目「水駆ける天叢雲の皇子」

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1戦目は超絶ヤマトタケル。これまでは反射vs貫通の対決になることの多かったヤマトタケルだが、今回は反射同士の早打ちガチンコバトル。今ツアー初めて壁ドンズが壁ドンSSキャラであるハンターキングをピック、会場の壁ドンズファンが大いに盛り上がる。

試合はお互い早打ちでどんどん雑魚の間に挟まっていく。削りきれないこともあるが気にしない立ち回り。そんな中、4手目12手目でGVのAnchorとし選手がスーパーショットを連発。4手目は1手目で残ってしまった下側ハンシャインを使い横カンで上がりながら3体処理というお洒落なショット。こんな隙間が狙えるのかという見事なショットを披露した。12手目は難しい角度から2反射で雑魚の間へハマりにいく。一歩間違えればダメージウォールで焼けてしまう場面だが、冷静にそして早打ちでここを突破。少しずつ壁ドンズとの差を広げていく。

今池壁ドンズαも序盤10秒の差をつけられるが、中盤で巻き返す。Thirdワーグナーの弱点キラーが載る薙ぎ払いが非常に大きな火力となり、大鬼・中ボスに大きなダメージを与えていく。普段目立たない薙ぎ払いだがプロが使うとやはり強い。

両者、ほぼ同時に壁ドンワンパンが期待されるバトル7へ。GVは配置が済んでおり23手目でSSを発動。ワンパンとはいかなかったが、1手でバトル7を突破し、バトル8のゲージを半分削るところまでダメージを持ち越す。一方、今池壁ドンズαは配置ができていなかった為、左下からボスの隙間を狙う。ハンターキングの壁ドンSSを放つも、ボスの下側に弾かれ隙間に入ることができない。ハンターキングを打ったAnchorなんとかキララEL選手は珍しく狼狽。数多の死闘をくぐり抜けたなんとかキララEL選手とはいえ、久々の地元大会では焦りが生まれるのだろうか。

最後はマモンのSSで勝負を決めたGV。決して順調な立ち回りではなかったが、要所要所でAnchorとし選手のスーパーショットが飛び出し、決勝進出に王手を掛けた。

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▲横カンで処理するお洒落なショット

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▲この角度を一瞬で弾きガッツポーズのとし選手。

 

2戦目「翠緑の生命体」

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2戦目は翠緑の生命体。GVはベスト8とほぼ変わらず、後攻になったことにより、フィニッシャーがユミルになった編成。今池壁ドンズαはこれまでの貫通2編成ではなく、反射3のオーソドックスな10手編成。中ボス処理のため、Anchorに亜人キラーを持ったダンテを編成した。

試合は2手目、ベスト8と同じくケイゴ選手の放ったユミルがまたも騎士の頭上で弾かれてしまう。角度は良さそうだったが、入ることができない。

壁ドンズは順調に序盤を突破。バトル4突破1:09は大阪で翠緑最速タイムを出したアラブルズの突破タイムより速い超高速。

後を追うGVは4手目、今日絶好調のとし選手がバトル2を反射で1手抜け。非常に難しいルートで、これまで何度も使用されたこのステージだが反射1手抜けは初めての成功。大きく遅れてはいるが、虎視眈々と逆転のチャンスを伺う。そのチャンスは壁ドンズの8手目で起きる。中ボス処理のダンテがダーウィンの角に弾かれ隙間に入ることができない。ここから手数が崩れた壁ドンズはバトル5の突破に5手を消費。一時27秒あったGVとの差が0になる。勝負の明暗を分けたのは突破時の手数だ。壁ドンズはバトル5を、ダンテで横カンし、フェルメールを上にズラしながらの突破を試みる。しかし、逆にフェルメールを下げてしまう結果になり、バトル6開始時にPCG3に埋まっていて抜け出すだけで1手費やしてしまった。初手のガウェインでエンフィールドを処理し、ワープの発生は防いだが、なかなかボスにダメージを出すことができない。一方、何とか追いついたGVは貫通のリン・ツーでバトル5を突破してしまった。通常、フィニッシャーであるユミルの配置が良ければリン・ツー抜けは最高の形だが、今回のユミルはウィンドに吸われた位置に止まっており、ワンパンには角度が絶対的に足りない。案の定、ユミルはボスの隙間に入ることができない。ここで痛いのは貫通2・反射2の編成であるため、ボスが移動し、頭上の弱点で大ダメージが狙える偶数ターンで反射キャラを動かせない事だ。ブラフマーが3反射でPCG3のと間に入る綺麗なショットを魅せるものの、ダメージが伸びない。

最終的には一周まわしたフェルメールでダメージを伸ばした今池壁ドンズαが勝利。

何とか首の皮一枚で勝負をイーブンに戻した。これまでGVは何度も翠緑の生命体をプレイしてきたが、ラスト綺麗にワンパンしたのは東京TAの時のみ、他は全て乱戦の殴り合いになっている。乱戦で勝つことも多いが、妖光のガスマスクに続いて翠緑にも魔物が潜んでいるのだろうか。

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▲チームのピンチを救うAnchorとし選手のスーパーショット!イレバンする事が多いがお手本のような綺麗なルートだ。

 

3戦目「赤刃の鬼将」

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勝負を決める3戦目は赤刃の鬼将。先攻オセロー有利のステージだが、GVはどう対抗するのか。当然の如く先攻オセローピックの今池壁ドンズα。対するGVはマナではなく出雲、神威を選択。静まり返る会場は、今池壁ドンズαが妨害ピックをするのかというところに注目が集まる。4ピック目でカマエルを選んだ今池壁ドンズαは5ピック目で相手の核になるであろうマナを選択し、会場は一気に盛り上がる。相手の顔色を伺う壁ドンズだがGVは至って冷静。ペリーを選択し友情コンボを強化していく。ラストはサンダルフォンローレライでピック終了。ここで問題なのはマナの存在だ。

前回、福岡大会の考察でも出てきたが、オセローとマナを組ませる事で、「自分たちの動きが制限される」というマイナス効果と、「相手の核を奪う」プラス効果とを比較した時、プラスの方が大きくなるのかいう問題である。オセローはラウンドフラッシュが強力だが、基本的に1手目、5手目、8手目で配置最優先に動かなくてはならずタイムとしてはロスになる。そこにワープで遊ばれるマナが加わった時に、不利に働くのではないかという事だ。今池壁ドンズαはマナではなく、パーシィをピックすればTAと同じ編成になり、ある程度クリアタイムの計算ができるようになる。一方ボスへの火力が強力な出雲を優先した事で、GVは核となるマナがいなくなり序盤の突破力が削がれてしまう。しかし、この展開は初めてではない。GP2018中部予選決勝どんどんススムンガ戦でオセローとマナをピックされたが、ウンディーネ軸で勝利を勝ち取ってプロライセンスを獲得している。今回はウンディーネよりも友情が強力な出雲をピックし、全キャラ自由に動くことができる為、早打ちと動きの自由度で勝負に挑む。

序盤はGVがパーフェクトを出すなど、オセロー配置の隙をついてリードを奪っていく。対する今池壁ドンズαもオセローの配置は完璧。オセローの高火力でバトルを進み、すぐにGVに追いつく。Anchorに置いたマナも、カマエルサンダルフォンで配置を補助し、ワープを避けながらうまく立ち回っていく。バトル6でカマエルをボス裏に配置し、このまま今池壁ドンズαがフィニッシュかと思われたが、ここでついにマナがワープに捕まる。そして続くオセローも雑魚に阻まれカマエルまで届かない。その隙をついたGVは8秒差でバトル6に突入。各友情コンボを使って雑魚を1手処理、出雲の衛星弾を纏ってスピードアップウォールを使い加速、一気に大ダメージを与える。最後は僅差で今池壁ドンズαを差し切り中部代表対決を制した。

今池壁ドンズαはこれで3大会連続で決勝進出を逃した。何となく、ベスト8・TAの時からいつもの今池壁ドンズαというか、いつものなんとかキララEL選手とは違う違和感のようなものは感じていた。緊張や興奮で視野が狭くなっているとかネガティブな違和感ではなく、何となく「絶対に優勝する」という意気込みから、いつもより少し前のめり感があった。勢いはあったが「重心が前にあった分、つまづいた時に大きくよろけてしまった」そんなイメージだ。

敗れたとはいえ、ランキング1位でツアーファイナル初戦は再びGVと対戦する。「一週間後、絶対リベンジする」と言い残し、対戦台を後にした。

3戦目でついに今池壁ドンズαを下したGV。地元対決を制し初優勝に弾みをつける。キレッキレだったAnchorとし選手は息子さんが応援に来ていたようで、カッコイイ父の姿を見せられたのではないだろうか。

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▲「よっしゃー!やったぞ!!」喜びを爆発させるとし選手。息子さんに向けたものだろうか

 

セミファイナル第2試合 【愛】獣神亭一門vs4Sleepers

セミファイナル第2試合はランキング4位争い。大阪セミファイナル以来の対戦カード。お互い優勝以外に道がない崖っぷちだが表情は柔らかく変な気負いはない。やることはわかっている、とにかく全力で勝つだけだ。

 

1戦目「水駆ける天叢雲の皇子」

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ピックは反射4の4Sleepersに対し、反射3に石川五右衛門を使う【愛】獣神亭一門。レンジの長い超強ブレスと超強フレアの強力な友情コンボが、大鬼やボスへの火力として期待できる。そしてThirdにロビンフットを据える事でしっかりボス2ワンパンも狙っていく。対する反射4の4Sleepersはラストピックでマゼランを選択。ロボットキラーMと魔族キラーMで道中の雑魚処理が非常に強力なキャラクターだ。

試合は序盤から【愛】獣神亭一門が速い展開でリードを奪う。各バトルで4Sleepersより1手2手早く抜けていく。4Sleepersも後半マモンとムーのSS、天叢雲の聖騎士キラーで巻き返しを図るがわずかに削れなかったり、シールドに阻まれたりなどなかなか逆転の糸口がつかめない。

ボス突入時点で20秒のリードを得た【愛】獣神亭一門は慎重に壁ドンワンパンの配置に動く。ゲージを外してボス右に止まるロビンフットをAnchorたっくす選手とLeadウィズ。選手で調整。ヘラクレスのSSでバトル6を突破。23手目、これまでヤマトタケルのワンパンを成功させたチームはいない。「絶対決める」と宣言したリーダーあーぼー選手がロビンのSSを放つ。やや下位置から綺麗にボスと壁の間に入りフィニッシュ。宣言通りヤマトタケルのボス2ワンパンをツアーで初めて決めて見せた。

会場も待望のワンパンフィニッシュに沸き、【愛】獣神亭一門がTAから持っている勢いをさらに加速させた。 

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▲宣言通り、あーぼー選手が綺麗に壁ドンワンパンを決める!!

 

2戦目「妖光の狐少女」

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2戦目は妖光の狐少女。先攻【愛】獣神亭一門はマモンではなく、獣キラーLが強力な大喬小喬をピック。マモンが取られてもベルスターで代用可能な【愛】獣神亭一門は貫通の火力を優先してきた。後攻マモンを取るかと思われた4Sleepersだが、ここで瑠璃・高杉晋作をピック。獣キラーMを持っている瑠璃だがツアー初登場。どんな立ち回りを見せるのか注目が集まったが、6ピック目で刹那を選択。はなっぷとは別の編成で貫通4編成に挑む。ちなみに瑠璃ピックの時に対戦相手のけーどら選手が「え!?瑠璃!?俺の!俺の!」みたいな反応をしているが、ピック集中している4Sleepersの面々は無反応。刹那編成に対して【愛】獣神亭一門はマモン・ヘラクレス・ロバーツと妖光で登場頻度の高い理想的な編成を組む。

結果的には【愛】獣神亭一門が非常に綺麗で速い立ち回りで勝負を決めた。全体的な打ち出し・立ち回りの速さと、10手目綺麗なルートで中ボスを倒したけーどら選手のマモンの活躍もあり、完璧な立ち回りで勝利をものにした。

トーナメント表が発表された時、私は右上のらぶましーんに当たりに行った【愛】獣神亭一門はランキング最下位のらぶましーん相手に勝算を見出し、かつ3位の今池壁ドンズαにベスト8で当たられないようにしたのだと考えた。しかし、この立ち回りを見て感じたのは【愛】獣神亭一門は妖光の狐少女をかなりやり込んでいるという事だ。ベルスターを用意し後攻でも同等に戦える準備をすることで、フィニッシャーよりも他のピックを優先することができる。ツアー初戦東京でTA1位ながらベスト8で敗退を喫した苦い思い出があるステージだが、【愛】獣神亭一門はファイナル進出に向けてこの妖光に賭けてきた。おそらく最初から妖光1本で考えていたのではないだろうか。いつも左下にいる今池壁ドンズαだが今回は左上、妖光始まりの山を選択している。おそらくTA1位なら右上の妖光連戦の山を選んだのではないだろうか。そうなると今までの傾向上、今池壁ドンズαの山は最後まで空きになる。福岡のはなっぷもそうだったが、【愛】獣神亭一門は今池壁ドンズαがTA上位だった場合、右上を選択しそこが絶対に空くだろうと予測していたのではないだろうか。そして、はなっぷと同じくベスト8で今池壁ドンズαを倒すことまで計算していたと私は考えている。今回の【愛】獣神亭一門の妖光攻略にはそれくらいの気迫と練度が感じられた。先の話になるが、ファイナルでステージ選択権を得た【愛】獣神亭一門は第1戦で妖光の狐少女を選択している。それほどまでに妖光の狐少女に自信があったのだろう。

こちらも注目したいのが、4Sleepersが編成した刹那編成だ。惜しくも負けてしまったが、13手フィニッシュが見えていた十分な立ち回り。あと一歩及ばなかったが、マモン編成に対抗できる編成を披露した。

この刹那編成だが、ぱっと見るとはなっぷの刹那編成より簡単に見える。星5のピノキオが入っていないし、高杉晋作の跳弾も利用して雑魚処理が簡単になっているように見えるのだが、やはり刹那編成であることに変わりはなく、下手をするとはなっぷよりも変態的な難易度になっている。

まず1手目瑠璃。孫尚香と同じように上の魔導師のみ掠めないと鬼の頭上に止まることができない。そして厄介なのが気弾のダメージ範囲の狭さだ。孫尚香のトライデントレーザーならば多少ズレていても弱点に当てる事ができるのだが、気団に関してはしっかり弱点直上に停止しないと弱点に当たらずダメージが足りなくなってしまう。

3手目はある程度ハンシャインとガスマスクを自分で削らないと放電だけではダメージが足らず処理が残ってしまう。4手目のカマエルも同様に直殴りのルートが要求される。ちなみに跳弾と放電だけではどこかで1体処理が残ってしまうため、ThirdとAnchorは刹那の停止位置から素早くルートを決める判断が求められる。おそらく最も立ち回りに影響するのがLead瑠璃の位置だ。この瑠璃の友情が編成の核となっている。6手目、剣を持った刹那で中ボスがわずかに削りきれないがこれは想定内。おそらく理想手は刹那の縦カンルート上に瑠璃がいて友情も使って削りきる事だろう。お見事なのはゆぅちぇる選手の放った9手目。剣を取り中ボスを削ってから下配置で停止。この位置は完全にバトル6でボス下弱点配置を狙ったものだろう。12手目で剣を持った瑠璃の斬撃が入り8割を削る大ダメージ。11手目魔導師を1手で処理したてらきち選手もお見事だったが、最後に瑠璃までさわれて友情で天使を倒し、剣が出ていれば逆転勝利だった。

勝負の世界でたらればを言ってもしょうがないが、このLead、Third・Anchorそれぞれに負担のかかる高難易度の編成をしっかり使いこなし最終戦に恥じない名勝負を見せてくれた。f:id:furutori_namu:20181227104431g:plain

▲マモンけーどらのスーパーショット!!ガスマスクを利用し綺麗に中ボス隙間へ入っていく

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▲一撃でこの威力!本当に惜しかった

 

ファイナルは地元中部代表3度目の正直で初優勝を目指すGV対ツアーファイナル進出へ最後の大勝負【愛】獣神亭一門

ついにツアー最終決戦。最後に名古屋の地で笑うのはどちらのチームか


以上、名古屋「セミファイナル」でした

それでは次回「ファイナル」でお会いしましょう。

隹ナムでした

 


【第5戦 名古屋会場】モンスターストライク プロフェッショナルズ2018 トーナメント