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モンストスタジアムの大会考察ブログです

【GP2019】タイムアタックラウンド

こんにちは隹ナムです。

7月13日・14日に行われたモンストGP2019決勝大会を解説していこうと思います。

今回は13日に行われた「タイムアタックラウンド」です。

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幕張のタイムアタックラウンドは地方予選とは違い、バトルラウンド進出チームを決めるものではありません。使用ステージも地方予選では異なる2ステージの合計タイムで競いましたが、幕張決勝TAでは「機甲の蒼将」1ステージでの勝負となります。TA敗退というボーダーが無い為、各チームかなり攻めた編成も可能です。

このタイムアタックの順位によって翌日バトルラウンドの「トーナメント選択順」「ピックの先攻後攻選択権」が決まるためTAの順位は非常に重要になります。また、プロライセンス獲得を目指す7チームは上位通過・トーナメント表次第でTA終了時点でのプロライセンスが確定することもあり、上位突破がさらに重要な意味を持つことになります。。

 

 厳正なくじ引きで選ばれたアタック順、ファーストアタックは中部の雄、どんどんススムンガ。待ち焦がれた幕張の地で後続にプレッシャーをかけられるか。

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 編成はthirdに中ボス処理のデスアーク、anchorにフィニッシャーのベディヴィアを配置した12手編成。落ち着いた打ち出しで確実に序盤を突破していくどんどんススムンガ。7手目でデスアークを中ボス配置。地方予選では配置と共にホミ吸を倒すことが多かったが、どんどんススムンガはここでホミ吸を両方ともミリ残し。ミスにも見えるが確実に弱点を捉えておりこれは想定内、続く8手目でホミ吸を利用してベディヴィアをボス配置。フィニッシュに向け盤石の態勢を整える。

想定どおりに騎士・中ボスを処理し、ラストゲージへ。anchorのごーず選手が落ち着いてベディヴィアのSSを決め綺麗に12手でフィニッシュ。いきなり2分を切る好タイムを叩き出し、後続にプレッシャーを掛けることに成功する。

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※ベディヴィアのSSをしっかり決めて2分切り。後続にプレッシャーをかける。 

 

好タイム発進に続くのは関西のプロチームアラブルズ。お守りのシロイノやグッジョブ禁止バッジをワイプに映して余裕たっぷりの表情。プロツアーでは落ちないTAが苦手なアラブルズだったが、果たして1年ぶりの幕張の舞台はどうなるのか。

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編成はフィニッシャーガッチェスをリードに置いた13手編成。プロツアーから撃ち出しの速さに定評のあるアラブルズは手数よりも撃ち出し勝負。初手みんと選手の撃ち出したガッチェスは逆V字でムシャランに吸い込まれるが僅かに片残し。しかしここは想定内の動きで続くKEVIN選手がバリアと残ったムシャランを処理していく。その後順調に進むアラブルズだが9手目ガッチェスのボス配置がやや上に止まる。10手目のベルフェゴールで下げたいところだが、逆に上いっぱいまで上がってしまう。浮かない表情のleadみんと選手だが周りが鼓舞。チームの雰囲気を戻していく。綺麗に13手目まで来たがガッチェスの配置がズレている為、ワンパンならず。しかし、定位置からのベルフェゴールがしっかりとボス上から弱点まで届くリカバリー。騎士処理からの固定位置とはいえ、見た目よりも難しいルートを決める。リーダーの一打でピンチを脱し、大きく崩れることなくTAを終えた。 

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 ※削り残しにも動じない。リーダーの1打でしっかりリカバリー。 

 

3組目、緑のユニフォームは台湾代表邊緣肥宅。カタカナで「キモオタ」と入っていて親近感が湧くチームロゴが特徴。そして驚異のメガネ率100%。台湾の代表として台湾の希望を持ってやってきたと語る。

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 フィニッシャーはハーレー。13手フィニッシュを想定した編成となっている。ハーレーをリードに置くと、初手の逆V字で処理するムシャランが残りやすいがリーダーlog選手がしっかり狙ってここを突破。撃ち出しは決して速いとは言えないが落ち着いて各手番の役割をこなしていく。難しい中ボス配置の横カン、ハーレーのボス配置を決めガッツポーズ。完璧な配置のハーレーはボス弱点真横から想定通り13手目のSSでフィニッシュ。2分切りとは行かなかったが、2分前半は十分に速いタイム。バトルラウンドが楽しみになるプレイを見せてくれた。

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※ハーレーの綺麗な配置を見せ、思わずガッツポーズ。 

 

自分たちのプレイで楽しんでほしいと語ったのは関西代表Alice With Ace。secondにチンギスハンを編成し、会場を驚かせた。解説のタイガー桜井氏に「これはネムがプラズマ引っ張って『わ〜』ってやるやつかな〜」とズバリ言い当てられ「バラされた〜」という表情。

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 狙い通りにネムでプラズマを引っ張り左上バリア破壊とムシャランを1手で処理。これまでにない立ち回りで会場を沸かせバトル1を2手で突破。会場を沸かせた勢いそのままに次々にバトルを突破していく。バトル3でフィニッシャーガッチェスをボス配置。これまでの他チームの配置よりも右に止まったガッチェス。ボス出現時の飛び方に不安が残る位置だが、何回も練習してこの位置が定位置なのだろう。チームは勝利を確信したガッツポーズでバトルを進んでいく。中ボスまで綺麗に処理し、同じ11手でバトル4を抜けた暫定トップのどんどんススムンガに5秒の差をつけ、あとは12手目のフィニッシュのみ。出現したマティーニに弾かれたガッチェスは綺麗にボス横ワンパンの定位置へ。会場の大きな歓声と共にanchorふみすけ選手がガッチェスを弾いてフィニッシュ。SSを使用しない分、さらにどんどんススムンガとの差を広げ1:40秒台を叩き出し暫定トップに躍り出た。

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 ※飛んだガッチェスは弱点横の完璧配置。両手を挙げて会場の歓声に応える。 

 

緊張と共にめちゃくちゃワクワクしていると意気込みを語るのは、中部予選で超全一の今池壁ドンズα、Jr全一の次世代BOXを破って大番狂わせを演じたとろけるフレンチトースト。

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 これまでのチームとは違い中ボス処理のベディヴィアをsecondに編成。前4チームとは違った形の編成を取ってきた。1周目の立ち回りは変わらず、3手でバトル1を突破。2周目5手目のマモンが横カンで騎士配置。これは関東予選でCatsが12手を決めた立ち回り。順調に突破しバトル3の計測タイムは暫定トップのAWAより5秒近く速いタイム。ベディヴィアのSSを慎重に撃った分バトル4突破では遅れを取ったが十分に上位を狙えるタイムで最終バトル5に突入。完璧な配置に見えたガッチェスだが、僅かに弱点真横よりも下の位置。リーダーえむが放ったガッチェスは、弱点を捉えきれずにダメージ8割止まり。リカバーのマモンSSもワープに囚われて機能せずに15手フィニッシュ。2:21も地方予選で考えれば十分速いタイムではあるが、好タイムが期待できる流れだっただけに悔しい結果となった。

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AWAに続く好タイムかと思われたが、ガッチェスが僅かにずれてしまう。 

 

平成最後のGP予選を勝ち抜き、GP2019最初の幕張進出を決めた九州代表ろくまる◢⁴。吐きそうなほど緊張しているとは言いながら対戦台に座ると声を掛け合い笑顔を見せた。

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 表示された編成third「イモ男爵」に会場からは驚きと笑いが起こる。解説からは「パーティーが安い」と評され本人たちも爆笑。この”安い”編成でどんなタイムを出してくれるのか。余談だが、本戦数日前から対戦しましょう選手のツイッターアイコンがイモ男爵だったらしい。この編成を知っている人間は「まさかな・・・」と思っていたらしいが、そのまさかだった。

1手目で逆V字かと思われたガッチェスだが3つあるバリアを全て破壊。ステージ突破時のバリア撤退モーションをカットしてタイム短縮を計る。ゲージ無しのキャラクターを早撃ちし、タイムを詰めていくろくまる◢⁴。暫定1位AWAより1手多いにも関わらず、1秒速くバトル4を突破。しかし、ガッチェスの配置が直前にアタックしたTFT同様に弱点よりやや下。僅かに削り残してしまうがsecondに控えたベディヴィアのSSでフィニッシュ。地方予選序盤から中盤にかけて絶対のフィニッシャーだったベディヴィアをリカバーに使う大胆な編成で想定以上でも2分切りの好タイムをマーク。幕張の切符を手に入れてから一番時間があっただけに、完成度の高い立ち回りを披露した。

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 ※ベディヴィアをリカバリーに使う大胆な一手。

 

 獣神亭の百地編成やあーぼー選手とのYouTubeチャンネルなどで有名なふうや選手率いる早撃ち0.3秒。カンストリスト管理人ぱん選手も所属しており、モンストの方でも知名度が高くスタジアムファン以外からも期待が寄せられる。チームロゴのデザインがキルラキルっぽい。

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 編成はAWAと似たネムをlead置いてバトル1を2手抜けする形だが、ハーレーの神化とテキーラという非常に珍しいキャラクターを編成している。初手こそAWAと同じようにバトル1を2手抜けしたが、バトル2からは早撃ち流。5手目ぱん選手が薄い角度のハマりを決め、チームに勢いをつける。バトル3の中ボス配置もテキーラのツインバーティカルレーザーを使いながら、これまでにない軌道でホミ吸処理とハーレーの中ボス配置を同時にこなす。ベディヴィアの配置は完璧にボス弱点横に収まる位置。しかし、thirdのkt選手は浮かない表情。端末から手を離し祈るように画面を見つめる。確かに頂点で弾けやすいマモンSSだが、早撃ち0.3秒は地方予選でもこの配置を採っていてしっかりとボスをワンパンしている。祈るような仕草は地方予選でも見られたのでおそらくkt選手の癖だろう。しかし、その杞憂が現実となってしまう。上位を狙える通過タイムでバトル5に突入。11手目のベディヴィアSSでフィニッシュの場面。緊張からか、SSが発動していない事をリーダーふうや選手に指摘されるがしっかり修正。僅かにタイムロスしてフィニッシュかと思われたが7割まで削って弱点からベディヴィアが抜けてしまう。アンチワープ持ちがでベディヴィアしかいない状況ではその後の展開が厳しく結果は一周して15手フィニッシュ。上位陣が2分を切る中で非常に厳しいアタックとなった。

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 ※祈り虚しく弾けるベディヴィア。思わず崩れ落ちる。

 

 8組目は関東代表Cats。若いチームで決勝進出チーム紹介動画では全方位挑発弾を放っていたが、激戦の関東で負けなしで幕張進出・機甲12手を決めるなど実力は折紙付き。

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 編成は関東予選同様にガッチェスをanchorに置いた12手編成。自分たちは最初から最適編成だと言わんばかりに予選の立ち回りを磨いてきた。スタートからハイペースで進んでいくcats。バトル1バリア撤退モーションを入れても21秒台で3手抜け最速。異次元の速さを見せつけ会場を沸かせる。迷いなく撃ち出す配置は完璧。なんの不安もなくフィニッシュは1:41.714。唯一の40秒台後半で他を圧倒しているAWAにさらに5秒の差をつける圧倒的なタイムでトップに躍り出た。立ち回りに無駄がなく撃ち出しも完璧、初めての幕張を楽しむ胆力に超新星の誕生を見た。

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 ※ステージ通して驚異の撃ち出し。自らのPSで他をねじ伏せる。

 

 「香港の代表として全力でいく」と意気込みを語るのは香港代表台妹愛港彈。

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編成は直前のCatsとほぼ同じ12手編成。早撃ち!とは行かないがしっかりと狙いを定めてミス無く突破していく。8手目の配置がやや下に止まってしまい。TFT同様に12手目でフィニッシュまで届かず。リカバリーのマモンが配置が良かったためしっかり13手目で決めた。正直なところ予選バトルラウンド出場チーム5チームの香港代表が幕張でどこまでやれるのか不安もあったが、香港予選から約2ヶ月。しっかり幕張に向けて研究と調整ができていたようだ。

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※マモンのSSでしっかりリカバリー。落ち着いてフィニッシュまで持っていった。 

 

 最後に登場したのは本大会優勝候補筆頭と名高いLMBulldozer。

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 編成はベディヴィア以外これまで全く見たことがない編成。ベディヴィアがanchorにいるので12手フィニッシュを想定しているものと考えられる。

何かやってくれるという観客の期待とは裏腹にスタート早々に流れは予想外の方向に進んでいく。1手目でムシャランとバリア両方を処理しいいスタートを切ったLMBだが、3手目の西郷がアクアドラゴンを処理するも通常よりも下側に停止してしまう。ここでチームに焦りが生まれる。手元のメモ帳を画面に当てて西郷の位置を確認するS嶋選手。やはり想定外なのか焦りの表情が拭えない。7手目の西郷でホミ吸を処理できずワープが展開。ここからワープに遊ばれる苦しい展開が続き、結果は27手の4分後半。TA最下位スタートという非常に苦しい戦いになったが、昨年優勝の今池壁ドンズαは8チーム中TA7位からの巻き返しで逆転優勝を成し遂げている。「逆に吹っ切れた。切り替えて勝ちに行く」というリーダーありすぅ選手の言葉通り、決勝トーナメントでの巻き返しに期待したい。

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 ※まさかの展開に顔を見合わせるLMB。

 

タイムアタックラウンドの最終結果は下記の通り。

1:40秒台が2組現れるハイレベルな戦いとなった。

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TA1位から場所を選んで決定されたDAY2決勝トーナメントのトーナメント表は下記の通り。

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この時点でTA1位CatsとTA2位AWAはたとえベスト8で敗退してもプロライセンスの推薦権を得られることが決まった。注目はいきなりの関西対決AWAvsアラブルズ。そしてこのカードがまさかの1回戦早撃ち0.3秒vsLMB。準決勝まで進み、残り2席のプロライセンスを手にするのはどのチームか。

 

熾烈を極めるモンストGP2019決勝トーナメント開幕

 

以上、モンストGP2019決勝大会タイムアタックラウンドでした。

XFALG PARKでの興奮を思い出していただければ幸いです。

それでは次回「決勝トーナメント1回戦」でお会いしましょう。

隹ナムでした。

 

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モンストGP2019はスポーツ誌Number webでも掲載されています。

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